「急に電気が消えて、家じゅう真っ暗になってしもて」「冷蔵庫の中身、大丈夫やろか」——夏の夕立やカミナリのあと、こんなお電話をいただくことがあります。
夏から秋にかけては、ゲリラ豪雨や台風、落雷で、急に停電が起きやすい季節です。大津でも、夕方に空が急に暗くなって、バケツをひっくり返したような雨……という日がありますね。停電は多くの場合すぐに復旧しますが、備えがあるかないかで、あわてぐあいが大きく変わります。今日は、シニアのお宅でも無理なくできる備えを整理しました。
まず用意したい、3つの明かり

停電でいちばん困るのが「暗さ」です。特に夜は、足元が見えないと転んでケガのもとになります。
- 懐中電灯は、寝室と居間など、家族がよくいる場所にそれぞれ1本
- 電池式のランタンがひとつあると、部屋全体をぼんやり照らせて安心です
- 電池の予備も忘れずに。年に一度、防災の日(9月1日)あたりに、電池が切れていないか確かめる習慣にすると覚えやすいですよ
ロウソクは火事のもとになりやすいので、停電時はできるだけ避けてください。特に、寝るときのつけっぱなしは危険です。電池式の明かりを選びましょう。
冷蔵庫は「開けない」が正解
停電すると気になるのが冷蔵庫ですが、あわてて中を確かめようと何度も開けるのは逆効果です。扉を閉めたままなら、冷気は数時間ほど保たれます。
- 停電したら、冷蔵庫・冷凍庫の扉はできるだけ開けない
- 復旧したら、庫内が冷えるまで少し待ってから使う
- 日ごろから冷凍庫に保冷剤や凍らせたペットボトルを入れておくと、いざというとき冷蔵室へ移して「即席のクーラーボックス」にできます
スマホと情報を確保する

停電のときこそ、連絡手段と情報が大切です。
モバイルバッテリーを備える
スマホは、家族との連絡にも、停電情報を調べるのにも欠かせません。満充電のモバイルバッテリーをひとつ用意して、引き出しの決まった場所に入れておきましょう。半年に一度は充電を確かめておくと安心です。
ただ、このモバイルバッテリーには、少しだけ気をつけたいことがあります。中に入っている「リチウムイオン電池」は、扱いをまちがえると、まれに発熱したり発火したりする事故が起きているのです。備えのつもりが火事のもと、ということにならないよう、選び方と使い方のポイントをおさえておきましょう。
買うとき・選ぶときの注意
- 極端に安い、聞いたことのないメーカーの品は避け、連絡先のはっきりしたメーカーやお店で買いましょう
- 「PSEマーク」(ひし形の中にPSEと書かれた印)が付いているか確認を。国の安全基準を満たしている目印です
- 買う前・使う前に、メーカー名と型番で「(製品名) リコール」と検索し、回収対象になっていないか確かめると安心です
使うときの注意
- 充電しながらスマホをつないで使う「ながら使い」は、熱を持ちやすくなります。充電と使用は、できるだけ分けて行いましょう
- 充電中や使用中は、時々ようすを見て、目を離しっぱなしにしないこと。ふとんや紙など、燃えやすいものの近くでの充電も避けてください
- 真夏の車内や直射日光の当たる窓ぎわなど、高温の場所に置かない。強くぶつけたり、重いもので押さえつけたりしないこと
本体がふくらんできた、さわると熱い、変なにおいがする——こんなときは、いつもと違うサインです。すぐに使うのをやめてください。万が一発火したときは、大量の水で消し、できれば水につけたまま、119番に通報を。
情報はラジオでも
電池式や手回しのラジオがあると、スマホの電池を節約しながら、天気や停電の情報を聞けます。ひとつあると心強いですよ。
暑さ対策も忘れずに
夏の停電で怖いのが、エアコンが止まることによる熱中症です。
- 窓を開けて風を通し、うちわや扇子で風を送る
- 首すじや脇の下を、保冷剤や濡れタオルで冷やす
- こまめに水分をとる。がまんは禁物です
無理に「大丈夫」と思い込まず、暑さがつらいときは、涼しい場所へ移ることも大切です。
「うちだけ真っ暗」はブレーカーかも

街全体ではなく、ご自宅のブレーカーが落ちただけ、ということもあります。玄関や廊下にある分電盤(スイッチが並んだ箱)を見て、スイッチがひとつだけ下がっていたら、それが原因です。そっと上げ直せば、電気が戻ることがあります。
ブレーカーを上げてもすぐにまた落ちる、というときは、どこかで異常が起きているサインかもしれません。何度も無理に上げ直さず、ご相談くださいね。
備えは、一度に全部そろえなくても大丈夫です。「まずは懐中電灯の電池から」——それだけでも、ぐっと安心が増えます。「うちの備え、これで足りてるやろか」というご相談も、お電話やLINEでお気軽にどうぞ。

コメント